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うわさ話の主旨は、いくつもの工場では塩ビモノマ−(VCM)がヒトの発ガン性物質であると知っていたに違いないのだが、後になるまで従業員を保護する対策を取っていなかった、というものである。私の意見では、もしそれが本当であるとすれば、その雇用主は少なくとも重大な過失責任を問われるべきであると考える。そして全ての場合で、従業員とその近親者はその苦しみと死に対して公正に補償されるべきである。
しかし、発ガン性の物質であることが明らかになってから約25年なっており、この記事は事実と違っている。全ての西側諸国では、塩ビモノマ−及び塩ビ工場での塩ビモノマ−レベルは、1970年代半ば以降、基準以下に減少し、早死にする人に対するガンで死ぬ人の割合が、100,000:1よりも低くなっている。多くの東欧諸国の工場は例外であり、かっての社会主義政権は、工場労働者の健康に関心を示さなかったように思われる。…
私たちが働いている工場が近隣に排出する、今残っている排ガスは、小さな街路で1台のディ−ゼル・エンジンのトラックが排出するすすよりも発ガン性が少ないと言える。…
ほとんどの被害者は、1990年代以前に出ている。工場の塩ビモノマ−量を減らす対策が取られてから、被害を受けた労働者はひとりもいない。それなのになぜこのような話がいま出ているのか?ここ数年来、世界的な規模でグリーンピースのような団体が塩素化合物製品、特に塩ビを禁止するために活動しているからである。環境にとって良いか悪いかなど、全く関係がない活動である。目的のためにはどんな手段も嘘も、このうわさ話も含めて許されるのであろう。
ガラス、鉄鋼、銅、プラスチックであろうと何であろうと、発ガン性の原料無しに、また発ガン性の副生成物を生成せずに、製造できる製品を私は知らない。…
原油には、ベンゼン、ワックス類や多環芳香族炭化水素類など数百もの発ガン性物質が含まれている。(ナラやカシの)のこぎり屑はヒトの発ガン性物質だと証明されている。ガラスやコンクリ−ト用の砂は、発ガン性物質である。これらどんなものを使う場合でも、排出量は厳しい限界値以下に保たねばならない。
発ガン性の比較をするために、DFG(ドイツの厚生保健当局)が作業場での(疑わしい)発ガン性物質の最大許容レベルのリストを示している。そのレベルは、職業による1年間にガンで死亡する割合を、1:100,000より少なくすることを目的としている。塩素とガンを見て欲しい。
私たちが、ヒトに発ガン性があると知られる物質が確かに極微量存在する工場で働いているとは頭がおかしいと思うかも知れないが、だからと言って私たちは自殺する意志など少しもない。事実、私たちが自動車での通勤途中で交通事故で死ぬ確率は、私たちが自分たちの仕事が原因でガンになる危険性より数千倍も高いのである。…
比較するために、塩素とリスクを参照して欲しい。
この記事の中に塩ビ加工工場で働いている人々が、睾丸ガンになる可能性があると主張されている。この記事の筆者は、ウレブロ(スウェ−デン)で行われた"研究結果"を読んでいなかったか重要な情報を無視している。それは、研究者たちが、塩ビ自体ではなく、塩ビ製品に可塑剤として使われるフタレ−ト類を"可能性のある"犯人として指摘していたからである。しかし、その疑いもナンセンスである。なぜなら、塩ビモノマ−、塩ビ(ダスト)あるいはフタレ−ト類は、どんな動物実験でも睾丸ガンとの因果関係が見つかったことはないし、フタレ−ト類は過剰なレベルで摂取しても、どんな霊長類にも発ガン性を示さなかったからである。 塩ビと睾丸ガンに関するウレブロの研究を参照して欲しい。
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